神社やお寺で「御朱印」を集めている人は多いですが、最近「御城印」というものが注目されているのをご存じでしょうか?
そもそも「御城印」とは何なのか、また御朱印とは区別すべきなのか気になるところです。
ここでは、「御城印」の読み方や、御城印帳の購入場所など、御城印について分かりやすく解説します。
御城印とは?
御城印(例:鶴ヶ城)は「ごじょういん」と読みます。
これは、お城の名前や、そのお城にゆかりのある城主の家紋などを和紙に押したものです。お城を訪れた記念としていただける、いわば登城(とじょう)の証です。
お城によっては、「御城朱印(ごじょうしゅいん)」や「城郭符(じょうかくふ)」、「登閣記念印章(とうかくきねんいんしょう)」など、呼び名が異なる場合もありますが、一般的には「御城印」と呼ばれています。ここでは「御城印」で統一して説明します。
御城印の価格と種類
御城印の価格は1枚300円~500円が一般的です。お城によっては複数のデザインがあったり、期間限定の特別デザインが用意されていることもあり、正確な数を把握するのは難しいのが現状です。
日本100名城とスタンプ帳
日本城郭協会が選んだ「日本100名城」や「続日本100名城」という選定があります。「日本100名城」には、国宝の天守や世界遺産に登録されている有名なお城が含まれており、「続日本100名城」には、知る人ぞ知る名城や、石垣が美しい山城などが選ばれています。
これらのお城を巡る際には、公式ガイドブックについているスタンプ帳を使ってスタンプを集めることができます。スタンプは無料で押せますが、御城印は有料です。スタンプ帳をコンプリートすると、日本城郭協会から「登城完了認定」を受けられます。
御城印はいつから始まったの?
御城印が最初に登場したのは、1990年(平成2年)頃に長野県松本市の松本城で「登閣記念証」として販売されたのがきっかけと言われています。
松本城は、天守が国宝に指定されている「国宝5城」のひとつです。
御城印はどこで手に入るの?
御城印は、お城の敷地内や資料館、お土産売り場などで入手できます。
また、城跡だけが残っている場所では、近くの道の駅や観光案内所で販売されていることもあります。
さらに、遠方に住んでいる方や直接訪れるのが難しい方のために、一部のお城では郵送対応をしている場合もあります。
御城印と御朱印は分けたほうがいい?
御城印は、お城を訪れた記念として発行されるものです。
一方、御朱印(ごしゅいん)は、神社やお寺で神仏とのご縁を結ぶものとされ、参拝の証としていただくものです。
このように、御城印と御朱印は意味が異なるため、御城印は「御城印帳」に、御朱印は「御朱印帳」に分けて保管するのが一般的です。
もし御城印と御朱印を同じ帳面にまとめていても、特に注意されることはないでしょう。ただし、一部の神社やお寺では、神仏と縁を結ぶものとお城の記念を同じ帳面に貼ることをよく思わず、御城印が貼られた帳面に御朱印を書くことを断られる可能性があります。
そのため、御城印と御朱印はそれぞれ専用の帳面に分けて保管するのが無難です。
御城印帳については、後ほど詳しくご紹介します。
御城印帳とは?
御城印帳は、御城印を集めるための専用の帳面です。御城印には、帳面に直接書いてもらう「直書き」と、あらかじめ和紙に書かれている「書き置き」の2種類がありますが、多くの場合「書き置き」が主流です。
御城印帳にはいくつかの種類があります。
蛇腹式・透明ポケット付き
このタイプはアコーディオンのように折りたためる形式で、透明ポケットが付いており、書き置きの御城印をそのポケットに収納することができます。最も一般的なタイプです。
蛇腹式・差し込みタイプ
こちらも折りたためる形式ですが、ページごとに御城印を差し込むための切り込みがあり、四隅にしっかりと固定できるようになっています。
蛇腹式・ポケットなし
このタイプは少数派ですが、直書きの御城印を帳面に書いてもらったり、書き置きの御城印を貼ることができます。御朱印帳に近いスタイルです。
ファイルタイプ
冊子状で透明ポケットが付いており、書き置きの御城印を1枚ずつ収納するのに便利な形式です。
御城印帳はどこで手に入る?
御城印帳は、お城の御城印を取り扱っている場所や周辺のお土産店、ネット通販などで購入できます。
特定のお城で販売されているものは、そのお城にちなんだデザインが多く、ネット通販ではシンプルなものから華やかなものまで、さまざまなデザインが揃っています。
また、一部の人は100均やロフトなどで販売されている透明ポケット付きのファイルに御城印を収納することもあります。自分に合った保管方法を選ぶと良いでしょう。
まとめ
最近のお城ブームには、御城印が一役買っていると言われています。
御城印を目当てにお城を訪れる人も増えており、観光のついでに御城印と出会い、集め始める人も多いようです。
特に期間限定の御城印もあるため、すべてを集めるのは難しいかもしれませんが、登城の記念としてぜひ御城印を集めてみてください。