ラジオ体操の歴史と起源を紹介!第3・第4は存在する?全部でいくつあるの?

7月

多くの方が、子どもの頃の夏休みに「ラジオ体操」をした思い出があるでしょう。

しかし、一般的によく知られているのはラジオ体操第1と第2だけです。

実は、第3や第4も存在するという話がありますが、全体では何種類あるのでしょうか?

今回は、ラジオ体操の起源や歴史、そして夏休みにラジオ体操が行われる理由について簡単に紹介します。

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ラジオ体操とは?

ラジオ体操は、国民の体力向上と健康維持を目的に考案された体操で、ピアノの伴奏が付いています。

現在存在するのは第1と第2で、これは三代目のラジオ体操です。

体育の授業では第1だけを行う場合が多いですが、第1と第2を続けて行うこともあります。

「全身の動き」「上半身の動き」「下半身の動き」「屈伸やひねり」など、さまざまな動きが取り入れられており、立ったままでも椅子に座ったままでもできるように作られています。

また、初めての人でも分かりやすいように、ピアノ伴奏に合わせてナレーションや掛け声が入ります。

NHKでは以下のように、毎日ラジオやテレビでラジオ体操が放送されています。

NHKラジオ第1放送
– 毎日 6:30~6:40
NHKラジオ第2放送
– 月曜~土曜 8:40~8:50、12:00~12:10、15:00~15:10
NHK教育テレビ
– 毎日 6:25~6:35

毎朝放送されているため、地域の公園や広場でラジオ体操をする習慣があり、全国で約3000万人が参加しているといわれています。

ラジオ体操の起源と歴史

ラジオ体操の起源はアメリカにあります。

1925年、ニューヨークのメトロポリタン生命保険会社が健康増進を目的に放送していた「Tower Health Exercise」というラジオ体操番組が元になっています。

1923年にアメリカを訪れた日本の簡易保険局の課長がこの番組を知り、日本でも同様の体操を作ることを考えました。

昭和2年(1927年)に、「日本国民の体格向上のため、国民全てが行うべき運動を作る」という考えのもと、国民の健康増進を目的に体操が作られることになりました。

昭和3年(1928年)、昭和天皇の即位を記念して「国民保険体操」という名前で初代ラジオ体操第1が作られました。

作曲は福井直秋が担当し、「NHKラジオ」で放送されていたことから「ラジオ体操」と呼ばれるようになりました。

その後、昭和7年(1932年)に堀内敬三がラジオ体操第2を、昭和14年(1939年)には橋本國彦がラジオ体操第3を作りました。

戦時中には体力強化のため、一日に4回も放送されるほど重要視されていました。

戦後、ラジオ体操はGHQにより全体主義的で軍国主義的だと見なされ、放送が自粛されました。

しかし、国民からの復活を望む声が高まり、新しいラジオ体操がリズミカルで優美な形に変更され、昭和21年(1946年)4月に二代目のラジオ体操第1、第2、第3が開始されました。

しかし、二代目のラジオ体操は普及せず、昭和22年(1947年)8月に放送は終了しました。

その後、再びラジオ体操の復活を望む声が高まり、運動の専門家たちが集まり、誰でも簡単にできること、どこでもできることをコンセプトに、三代目のラジオ体操が作られました。

昭和26年(1951年)に服部正がラジオ体操第1を、昭和27年(1952年)に團伊玖磨がラジオ体操第2を作り、テレビとラジオで放送されました。

この三代目ラジオ体操は国民に広く受け入れられ、短期間で日本中に普及しました。

三代目にはラジオ体操第3は作られず、現在は第1と第2のみが行われています。

このため、第3は「幻のラジオ体操第3」と呼ばれることがあります。

第3・第4が存在するのか?

初代と二代目にはラジオ体操第3がありましたが、第4、第5も存在すると言われています。

ラジオ体操第4は、リーボックジャパンが平成22年(2010年)にプロモーションとして作成したもので、難易度の高い動きが特徴です。

また、ラジオ体操第5として、6人の女性がダンスのような動きをする動画も存在しますが、詳細は不明です。

ラジオ体操第6以降は存在しませんが、第5まであると見なすこともできます。

しかし、正式に存在するのは第2までです。

なぜ夏休みにラジオ体操をするのか?

夏休みに子どもたちがラジオ体操をするのは、生活リズムを整えるためです。

昭和28年(1953年)に「夏期巡回ラジオ体操」が始まり、現在も「夏期巡回ラジオ体操・みんなの体操」として続いています。

毎朝6時30分から放送され、日本各地のラジオ体操会の様子を紹介しながら行われています。

なぜ冬休みや春休みにはラジオ体操をしないのか?

ラジオ体操は一年中放送されていますが、子どもたちが参加するのは夏休みだけです。

冬休みや春休みにラジオ体操をしない理由は明確ではありませんが、早朝がまだ暗いことや、夏休みほど長期間ではないことが理由として挙げられています。

ラジオ体操の季語とは?

季語は歳時記にまとめられています。

一般的に、歳時記に載っていないものは季語と見なされません。

「ラジオ体操」は歳時記に載っていませんが、季節を想像させるものは季語として考えることができます。

多くの人が夏休みのラジオ体操を思い浮かべるため、「ラジオ体操」は「夏の季語」として捉えることができるでしょう。

ラジオ体操のテキスト

テキストでラジオ体操の動きを解説しています。

思い出しながらぜひ身体を動かしてみてくださいね。

ラジオ体操第1

1. 背伸びの運動
– 軽く手を握って伸びます。
2. 腕と脚の運動
– 腕を横に振り、元気よく足を曲げ伸ばし。
3. 腕回しの運動
– 大きな円を描くように腕を回します。
4. 胸の運動
– 指先まで伸ばし、胸を反らせて緩めます。
5. 体側の運動
– 息を吐いてゆっくりと体を横に曲げます。
6. 前後に曲げる運動
– ピアノの音を聞きながら行います。
7. 体を捻る運動
– 腕を曲げて伸ばします。
8. 斜め下に曲げる運動
– 上体を柔らかく斜め下に曲げます。
9. 呼吸運動
– 息を吐いて大きく吸います。
10. 体を回す運動
– 腰の周りの筋肉をほぐします。
11. 両足跳びの運動
– 肩を上下にゆすります。
12. 手と脚の運動
– ゆったりと動き、呼吸を整えます。
13. 深呼吸

– 深く息を吸って吐きます。

ラジオ体操第2

1. 両足跳びの運動
– 肩をゆすります。
2. 手と脚の曲げ伸ばし
– 脇を締めて腕を曲げ伸ばし。
3. 腕を前から横に開く運動
– 大きく回します。
4. 胸の運動
– 胸を大きく反らせて緩めます。
5. 横曲げの運動
– ゆっくりと横に曲げます。
6. 前後に曲げる運動
– 肘を曲げずに注意して行います。
7. 体を捻る運動
– 大きく、小さく捻ります。
8. 片足飛びの運動
– つま先を支点に踏み換えます。
9. 斜め下に曲げる運動
– 上体を反らせて柔らかく曲げます。
10. 背の運動
– 胸を張って行います。
11. 両足跳びの運動
– 軽快に跳びます。
12. 腕と脚の運動
– 力を抜いて振ります。
13. 深呼吸
– 深く息を吸って吐きます。

ラジオ体操の歴史のまとめ

ラジオ体操の歴史について知識を深めましたね。

初代と二代目にはラジオ体操第3が存在していたことに驚いた人もいるでしょう。

ラジオ体操は一年中毎朝放送されており、少し早起きしてラジオ体操をすることで、気持ちの良い一日を始めることができます。

ぜひ毎朝の習慣にしてみましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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